LOOP CHILD[EVER:TECI-1285]


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EVER

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2010-09-08/TECI-1285/定価:¥1,885(税抜価格 ¥1,714)/アルバムCD

新たな REAL MUSIC の創造

4ピースバンド LOOP CHILD デビューアルバム。

  1. 凸凹ハート
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  2. ever
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  3. 足あと
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  4. どこにいてもどんなときも
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  5. 海と月
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  6. 明日への架け橋
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"ever"
  • 日本テレビ「iCon」エンディングテーマ(毎週月曜 25:29~ )
  • 日本テレビ「ポシュレデパート深夜店」9月エンディングテーマ
Liner Notes

LOOP CHILDというバンド名には"子供のように無邪気な心を持った音楽で、人々をつないでいきたい"という思いが込められているという。痛烈なほどにストレートな感情を乗せたヴォーカルと、それに真っ向から挑む "いびつ" な楽器隊の演奏の相互作用。"名は体を表す" というが、LOOP CHILDという名は、この音楽的化学反応をも見事に表しているように思える。

LOOP CHILDの起源は2003年春にさかのぼる。柴野真理子(vo)が専門学校の仲間と活動をスタート。2005年3月、「しばのまり子」としてインディーズデビュー。シングル1枚、アルバム2枚をリリースし、テレビ番組のテーマ曲に抜擢されるなど、インディーズシーンにおいて着実に存在感を高めていった。2007年には、すでにサポートで参加していた篠崎哲也(b)に加え、実石昌也(ds)が正式メンバーとなり、LOOP CHILDの誕生前夜ともいうべきラインナップとなる。2009年、前任ギタリスト脱退後、活動再始動にあたりバンド名を「LOOP CHILD」へと改変。2010年1月に沼能友樹(g)が加入、デビューアルバム『EVER』における布陣が揃った。

篠崎と沼能は同じ高校の同級生という旧知の仲。いっぽう、実石と柴野は同じ専門学校に通った仲。友達の友達は…というループを辿った結果、この顔ぶれに行き着いたというわけだ。

こうして揃ったメンバーは参加を決意した理由について、口を揃えてこう言う。「柴野真理子の歌がすごかったから」。LOOP CHILDの楽曲の核は、柴野の歌であり、彼女から湧き出るメロディだ。時にアラニス・モリセットの傍若無人なワイルドさ、時にシェリル・クロウを彷彿とさせる繊細かつスイートな表情を見せる柴野の歌には、技術論では語れない求心力が備わっている。とにかく心を揺さぶる歌なのだ。

この二面性は、彼女の歌詞にも散見できる。女性が併せ持つ "芯の太さ" と "繊細さ"。それらを同居させた歌詞には、イマ風の "癒し系" にはない、引っぱり上げてくれる牽引力が備わっている。相反するふたつの感情の行ったり来たりを繰り返す微妙な心模様も、また彼女が思い描く "LOOP" なのかもしれない。それは、女性にしか描けないものだ。

だが、LOOP CHILD=柴野のソロプロジェクト、ではない。LOOP CHILDがLOOP CHILDたる所以を探求し続けた4人が到達した答えのひとつが、ロックバンドとしての "いびつ感" だったと、リーダーの篠崎は言う。

それを象徴するのがタイトル曲「ever」だ。流麗なピアノ & ストリングス、そしてそれらと対照的な、やけにラウドに響くドラムと随所に鋭いエッジを隠し持つギター。いびつなバランスのトラックの上を、息遣いまで伝わってきそうな生々しい歌が舞うことで、楽曲はいっそうドラマティックに響く。

サウンドプロデュースを手掛けたのは、いきものがかりやschool food punishmentらの編曲を手掛ける江口亮。彼が言う「相反するもののバランス感」は、今回彼がバンドに投げ掛けた試練であり、今後さらに探求されるであろう "LOOP CHILDらしさ" につながるキーワードだ。

沼能は言う。「いびつ感を出すために、一切引かず、攻めの姿勢を貫いた。それが可能だったのは柴野真理子というヴォーカリストだったから。それぞれが個性を主張できたのは、彼女の個性の強烈さゆえ」。ヴォーカルを引き立たせるためだったはずの策が、結果として各メンバーの個性をいっそう鮮明に映し出した。"しばのまり子" ではなく、LOOP CHILDである意味がそこにある。

フェイヴァレットアーティストは?という問いに対して、柴野はU2を挙げる。ソロシンガーを挙げないあたりに、彼女のバンドフォーマットへのこだわり、ひいてはLOOP CHILDというバンドへの愛情が透けて見える。スタイルこそ違えど、メッセージをまっすぐに投げ掛ける姿勢、実験に意欲的な姿勢は両者に共通する点だ。

非凡な個性のぶつかり合いが楽曲にもたらす激しい表情の変化は、まさしく無邪気な子供のそれだ。ベソをかいていたと思った次の瞬間、満面の笑顔を浮かべていたり。大胆なまでに素直な楽曲たちを、心を裸にして受け止めてほしい。

text by 金澤隆志


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