新・浪曲名人特撰シリーズ
浪花亭綾太郎
「壺坂霊験記 / 曽我物語:由比ヶ浜の命乞い・五郎縄付問答 / 伊達騒動:毒茶の難・塩澤丹三郎」
商品データ | TECR-1006 | 定価:¥1,528(税抜価格 ¥1,389) | CD |
---|
監修:布目英一(浪曲研究家)
台詞集 / あらすじ解説 / 浪曲師プロフィール付
CD
壺坂霊験記
つぼさかれいげんき
大雨による洪水に流されたお里を助けた新六は泥水が目に入って失明をし、沢市と名を変えた。それを知ったお里は沢市の女房となり、沢市が再び視力を取り戻せるようにと壺坂山の観音様にお参りを始め、満願の夜、沢市の手を引いて山に登る。回復の見込みはないと思い込んだ沢市はお里を家に帰し、谷底に飛び込む。戻ってきたお里も後を追って谷底へ。しかし観音様の御利益で二人とも命を取り戻し、沢市に視力も戻る。題名の通り、観音様の御利益を描いた物語で、文楽などでも知られている。浪曲では盲目の綾太郎による熱演、熱唱が人々の感動を生んだ。特に「妻は夫をいたわりつ、夫は妻に慕いつつ」は名文句として老若男女が口ずさむほどの流行となった。
曽我物語:由比ヶ浜の命乞い・五郎縄付問答
そがものがたり:ゆいがはまのいのちごい・ごろうなわつきもんどう
平安時代末期、伊東
一万と箱王は成人して十郎、五郎と改名。富士の裾野の巻狩り(軍事演習)の際に工藤を討ち取った。(五郎縄付問答)
伊達騒動:毒茶の難・塩澤丹三郎
だてそうどう:どくちゃのなん・しおざわたんざぶろう
仙台藩主伊達綱宗は不行跡のかどで幕府から隠居を命ぜられ、幼い亀千代が藩主となった。後見役には親戚筋の伊達兵部宗勝が任命されたが、仙台藩乗っ取りを企てるようになる。これを知った伊達安芸宗重が幕府に訴えて、お家騒動が明るみになる。この事件が歌舞伎では「先代萩」として演じられ、浪曲でも伊達兵部を悪役として扱う。「毒茶の難」では伊達安芸を、「塩澤丹三郎」では亀千代を、伊達兵部が毒殺しようとする様子が描かれている。
浪曲師プロフィール
浪花亭綾太郎 / なにわていあやたろう
横浜生まれ。二歳の時にハシカにかかり盲目に。趣味は芝居見物。耳で内容を把握し、自分の芸に生かした。女剣劇の大江美智子一座に入り、「壺坂霊験記」の芝居を巡演したこともある。得意ネタが多いことでも知られる。